こんにちは、まろぴーです🌸
「AIを作る会社ではなく、AIを使って利益を増やす会社を探す」
そんな視点で追いかけている、
🤖「AIで利益が変わる会社」シリーズ
ここまで、
🎮 第1弾:ゲーム業界
👔 第2弾:人材業界
☎️ 第3弾:コールセンター・BPO業界
と見てきました。
▶ 第2弾
https://maropy-kabu.com/ai-profit-human-resources-stocks/
▶ 第3弾
https://maropy-kabu.com/ai-profit-call-center-bpo-stocks/
そして第4弾。
今回まろぴーが調べるのは、
💻 SIer・システム開発業界
です。
この業界、AIとの関係がちょっと複雑。
普通に考えれば、
AIで開発が速くなる
→ 生産性が上がる
→ 利益が増える
となりそうですよね。
ところがSIerには、昔からある大きな特徴があります。
それが、
「人月」
です。
人が何人、何カ月働くか。
それをベースに価格を決める仕事が多い。
ではAIによって、3カ月かかっていた仕事が数時間で終わるようになったら?
🌸まろぴー
「……それ、めちゃくちゃ儲かるの? それとも請求できる金額が減っちゃうの?」
今回はここを掘ります🔍
🚨「3人月→4時間」という衝撃
まず今回、一番びっくりした数字から。
富士通。
同社は2026年2月、AIエージェントを使って要件定義から設計、実装、結合テストまでを協調実行する「AI-Driven Software Development Platform」を発表しました。
そして社内実証では、
これまで3人月必要だった改修が、4時間に。
会社発表では、
約100倍の生産性向上
です。
ただし、ここはかなり重要。
富士通のシステム開発全体が100倍になったわけではありません。
約300件の変更案件のうち、1案件で確認された実証結果です。
それでも、システム開発の未来を考えるにはインパクトの大きい数字です。 (富士通)
🌸まろぴー
「100倍って……“ちょっと便利になりました”の数字じゃないよね😳」
🤖 しかもAIがコードを書くだけじゃない
生成AIによるシステム開発というと、
「プログラマーがAIにコードを書かせる」
くらいのイメージを持つ人も多いと思います。
でも富士通が進めているのは、その先。
AIエージェントが、
法令文書を読む
↓
必要な変更を抽出
↓
要件定義
↓
設計
↓
実装
↓
結合テスト
まで協調して実行します。
富士通は2026年度中に、富士通Japanが提供する医療・行政分野の全67種類の業務ソフトウェアについて、法改正に伴う改修への適用を目指しています。 (富士通)
つまり、
「人間がAIを使って開発する」
から、
「AIが開発工程そのものを動かす」
方向へ進み始めている。
ここが今回のポイントです。
💰 でも、ここで疑問が出てくる
例えば、
100人月必要だったシステムを、
1億円
で受注していた会社があるとします。
AIによって同じ仕事を、
50人月
で完成できるようになった。
普通なら、
「人件費半分!利益爆増!」
と思いますよね。
でも実際には3パターン考えられます。
パターン① 価格が変わらない
1億円で受注
↓
必要工数50%減
↓
利益率上昇🔥
これは理想形。
パターン② 顧客から値下げを求められる
「半分の工数で作れるなら安くできるよね?」
となれば、
1億円
↓
6,000万円、5,000万円……
と受注価格そのものが下がる可能性があります。
これでは、
生産性UP=そのまま利益UP
にはなりません。
パターン③ 浮いた人員で別案件を受注
まろぴーが一番注目しているのがこれ。
100人で10案件しかできなかった会社が、
AIによって、
100人で15案件、20案件
できるようになる。
すると社員数を大きく増やさなくても売上を伸ばせる。
つまり、
1人あたり売上高が上昇する
可能性があります。
🌸まろぴー
「AI時代のSIerを見るなら、売上だけじゃなく“1人でどれだけ稼いだか”が重要になりそう!」
🔥 TISも「生産性50%向上」を掲げる
次に注目したいのがTIS系です。
2025年10月に発表した「AI中心開発」では、
2029年度までにシステム開発生産性50%向上
を目標に掲げました。
しかもAIを一部工程だけで使うのではありません。
要件定義
設計
開発
テスト
プロジェクト管理
まで、生成AIの利用を前提として開発プロセス自体を再設計します。 (Tisi)
これは結構大きい。
「社員に生成AIを配りました」
というレベルではなく、
AIがいることを前提に仕事のやり方そのものを作り直す
ということだからです。
📈 生産性50%向上って、どれくらい大きい?
仮に単純化して考えてみます。
現在100人で仕事をしている会社がある。
AIによって開発生産性が50%上がった場合、
同じ人数でも、
より多くの開発量を処理できる
可能性があります。
ただし、ここでも重要なのは、
その生産性を「利益」に変換できるか
です。
案件単価が下がれば意味がない。
社員が余るだけでも意味がない。
浮いたリソースを、
別案件
高付加価値サービス
AI関連サービス
へ回せる会社が強くなる。
ここが今後のSIerを見る重要ポイントになりそうです。
⚙️ SCSKも「AI駆動型開発」へ
SCSKも2026年5月、
AI駆動型開発基盤「DevCond.AI」
の導入開始を発表しました。
対象はプログラミングだけではありません。
システム開発・保守のライフサイクル全体で生成AIを活用し、
生産性と品質の向上
を狙います。 (SCSK株式会社)
SIer各社が一斉に、
「AIツールを使う」
から、
「AI前提の開発工程を作る」
段階へ移っていることが分かります。
🧠 NTT DATAは最大70%の開発生産性向上へ
さらに規模が大きいのがNTT DATA。
同社はソフトウェア開発への生成AI活用を本格化しています。
2024年度には約200プロジェクトで実績を積み、2025年度は500超へ拡大する計画。
そして従来の自動化技術と生成AIを組み合わせ、
最大70%の開発生産性向上
に取り組んでいます。 (NTT DATA)
🌸まろぴー
「50%でもすごいと思ってたら、70%まで出てきた……!」
さらにNTT DATAが面白いのは、
自分たちがAIを使うだけでは終わらないこと。
💰 AIで浮いた利益+AIを顧客へ売る
NTT DATAは「Client Zero」という考え方を進めています。
まず自社を、
“0番目の顧客”
としてAIを導入。
そこで得たノウハウを、顧客企業へ販売していく戦略です。 (NTT DATA)
これ、かなり重要。
AIによるSIerの利益改善には、
① 自社の開発コストを下げる
だけでなく、
② AI導入ノウハウそのものを商品にする
という二つのルートがあるからです。
実際、NTT DATAはSAP領域で生成AI・AIエージェント活用支援を展開し、
2028年度に100億円規模の事業創出
を目指しています。 (NTT DATA)
つまり、
AIで自分たちの仕事を効率化
+
その経験を顧客へ売る
という二段構えです。
🏢 NRIは少し違うところを見たい
野村総合研究所(NRI)も当然、生成AIによるシステム開発効率化を進めています。
ただ、今回の比較では、
富士通の「3人月→4時間」
TIS系の「2029年度までに生産性50%向上」
NTT DATAの「最大70%」
のような数字だけで比べるのは適切ではありません。
NRIで特に注目したいのは、
高付加価値領域をどこまで維持できるか
です。
AIによって単純なプログラミング作業の価値が下がったとしても、
顧客企業の経営課題を整理する。
システム全体を設計する。
金融など専門性の高い業務を理解する。
こうした上流工程の価値まで同じように下がるとは限りません。
つまりAI時代には、
「何人エンジニアがいるか」より、「AIで代替しにくい仕事をどれだけ持っているか」
も重要になってきます。
📊 5社を並べるとかなり違う
| 企業 | AI開発の注目ポイント | 公表されている目標・実績 | 見たいポイント |
|---|---|---|---|
| 富士通 | AIが開発工程を自律実行 | 一部実証で3人月→4時間、約100倍 | 自動化を実案件へどこまで広げられるか |
| TIS系 | AI中心開発 | 2029年度までに生産性50%向上目標 | 生産性向上が利益率へ出るか |
| SCSK | DevCond.AI | 開発・保守全体へAI導入 | 全社展開後の採算改善 |
| NTT DATA | 大規模な生成AI開発活用 | 最大70%の開発生産性向上に取り組む | 効率化+AIサービス販売 |
| NRI | 高付加価値SI・コンサル | AI活用を拡大 | 上流工程の価値を維持できるか |
ここで注意したいのは、各社の数字は測定条件も期間も違うということ。
横並びの「AI性能ランキング」ではありません。
投資家として見るべきなのは、
AI導入
↓
開発工数削減
↓
1人あたり処理案件増加
↓
売上・利益率へ反映
まで進むかどうかです。
🚨 そしてAIはSIerにとって「諸刃の剣」
ここまで読むと、
「じゃあSIer全部プラスじゃん!」
となりそうですが、そう単純ではありません。
AIが開発工数を劇的に減らすということは、
「人月」という価格体系そのものが揺らぐ
可能性があるからです。
富士通自身もAIによるSI変革を語る中で、従来型システム開発の構造的な課題に踏み込み、自社のSIビジネスそのものを変革する方向を示しています。 (富士通)
例えば顧客側もAIを使えるようになったら、
「この部分、自社で作れるんじゃない?」
となる可能性もあります。
SIerからすると、
AIで生産性が上がる
一方で、
AIによって仕事そのものが減る
可能性もある。
ここがゲーム、人材、コールセンターとは少し違います。
🌸 まろぴーが注目する「AI時代のSIer指標」
今後の決算で追いたいのは、AI導入件数だけではありません。
① 1人あたり売上高
社員数を増やさず売上が伸びているか。
② 営業利益率
AIによる工数削減が利益率に反映されているか。
③ 受注残
生産性が上がったことで、より多くの案件を処理できているか。
④ 外注費
AIによって外部エンジニアへの依存度が下がるか。
⑤ AI関連サービス売上
自社効率化だけでなく、AIを顧客へ販売できているか。
⑥ 従業員数と売上の関係
ここ、かなり重要だと思っています。
これまで、
売上を増やす=人を増やす
だった会社が、
AIによって、
「人を増やさなくても売上が増える」
ようになったら、決算書の見え方が変わります。
🔍 富士通の「100倍」で一番見るべきなのは100倍じゃない
今回、一番目を引く数字は間違いなく、
「3人月→4時間」
です。
でも投資家として本当に重要なのは、
100倍という数字そのものではない
と思っています。
約300案件中の一例だからです。 (富士通)
重要なのは、
「これを何%の案件へ横展開できるのか?」
ということ。
1%なら影響は小さい。
10%なら面白くなる。
30%、50%と広がったら、
会社全体の必要工数が変わる可能性があります。
🌸まろぴー
「“最高記録”を見るんじゃなくて、“平均がどこまで変わったか”を見るんだね!」
そういうこと。
💡 AI時代、SIerの価値は「人数」から変わる?
ここまで調べて、まろぴーが一番気になったのはこれです。
従来のSIerは、
エンジニアを何人確保できるか
が成長の制約になりやすいビジネスでした。
ところがAIが開発工程に深く入れば、
少ない人数でも、
より多くの案件を処理できる可能性があります。
すると企業価値を見るときも、
従業員数
だけではなく、
AIを使った1人あたりの生産能力
が重要になる。
これはかなり大きな変化です。
🌸 まろぴーまとめ|「AIを使えるSIer」だけでは足りない
今回のSIer編。
調べる前は、
AI → 開発効率化 → SIerの利益UP
という単純な話だと思っていました。
でも違いました。
AIによって、
💻 開発時間が短縮する
🤖 少ない人数で案件を処理できる
📈 利益率が上がる可能性がある
💰 AIノウハウ自体を販売できる
というメリットがある一方、
⚠️ 開発価格が下がる
⚠️ 顧客が内製化する
⚠️ 人月モデルが崩れる
可能性もあります。
つまりSIerで探したいのは、
「AIを使っている会社」ではない。
「AIで生まれた生産性を、利益に変えられる会社」。
ここです。
富士通では、一部実証ながら3人月→4時間。
TIS系は2029年度までに生産性50%向上を目標。
NTT DATAは最大70%の生産性向上に取り組みながら、自社で得たAIノウハウそのものを顧客へ販売し始めています。 (富士通)
システム開発の「人月」という長年の常識が、
AIによって少しずつ揺れ始めています。
これが単なる効率化で終わるのか。
それとも、
SIerの決算書そのものを変えるのか。
ここから追いかけたいテーマです🤖📈
AIを作る会社ではなく、AIを使って儲かる会社を探す。
「AIで利益が変わる会社」第4弾は、
💻 SIer・システム開発業界
でした🌸
※本記事は2026年9月21日時点の公開情報をもとに作成しています。各社が公表する生産性向上の数値は対象業務、測定方法、期間などが異なるため、単純比較できるものではありません。また、生産性向上と将来の利益成長には必ずしも直接的な因果関係があるとは限りません。本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。



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