2026年9月18日、駐車場予約サービスを展開するakippaが東証スタンダード市場へ上場します。
9月IPOの注目度ランキングで、まろぴーが第1位に選んだ会社です。
まだランキング記事を読んでいない方はこちら。
【2026年9月IPO】注目度ランキング!上場後に株価上昇が期待できる企業は?
akippaと聞くと、
「空いている駐車場をスマホで予約できる会社だよね?」
というイメージを持つ人が多いと思います。
一方、まろぴー株ラボでは、先ほど日本駐車場開発についても取り上げました。
そこで気になったのが、こちら。
「akippaと日本駐車場開発は、同じ駐車場会社なの?」
調べてみると、事業モデルはかなり違いました。
しかも、日本駐車場開発はakippaの株主であり、業務提携先でもあります。
今回は、akippaの事業内容、業績、IPOの需給、日本駐車場開発との関係から、公開価格570円で上場する株に上昇余地があるのか考えます。
※本記事は2026年9月13日時点の情報をもとにしています。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
akippaはどんな会社?
akippaは、空いている駐車スペースを貸したい人と、駐車場を予約したい人をつなぐ会社です。
月極駐車場の未契約区画や、個人宅、店舗、オフィスなどの空きスペースを、スマートフォンから予約できる仕組みを提供しています。
2026年7月末時点で累計会員数は550万人以上。予約できる駐車場も5万5,000件以上あり、駐車場数・会員数ともに国内最大級です。akippa公式サイト
特に強いのが、次のような場所です。
- スタジアム
- ライブ会場
- 観光地
- 花火大会
- 駅周辺
- 大型イベント会場
イベント当日に駐車場を探して走り回る必要がなく、事前に場所と料金を確認して予約できます。
🐣まろぴー
「駐車場を探してグルグルしなくていいのは助かる!子ども連れのお出かけとも相性がよさそう♪」
akippaは駐車場をほとんど持たない
akippaの大きな特徴は、自社で大量の駐車場を所有する会社ではないことです。
空いている駐車スペースをサービス上へ掲載し、予約が成立すると、その駐車料金などから収益を得ます。
駐車場の土地や建物を大量に取得する必要がないため、事業が拡大しても大きな設備投資が発生しにくい、プラットフォーム型の事業です。
一方で、掲載する駐車場と利用者の両方を増やす必要があります。
利用者が多ければ、駐車場を貸したいオーナーが集まる。
駐車場が増えれば、利用者にとって便利になる。
この循環を作れるかが、akippaの成長を左右します。
どうやって稼いでいるの?
akippaの売上は、主に次の3つで構成されています。
駐車場売上
利用者から受け取った駐車料金を売上として計上し、その一部を駐車場オーナーへ支払います。
サービス料
利用者に対し、駐車料金の15%をサービス料として課金しています。
イベント駐車場
自治体やイベント主催者などと連携し、花火大会、音楽フェス、スポーツイベントなどの公式駐車場を事前予約制にします。
会社側は2026年12月期の大型イベント駐車場売上について、前期比22.7%の成長を見込んでいます。
日常の駐車需要だけでなく、混雑しやすいイベントへ入り込める点がakippaの強みです。akippa業績予想資料
売上より利益の伸びが大きい
akippaは、2026年12月期に増収・大幅増益を予想しています。
| 2025年12月期 | 2026年12月期予想 | 前期比 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 約38.3億円 | 43.0億円 | +12.3% |
| 営業利益 | 約2.0億円 | 3.4億円 | +69.1% |
| 経常利益 | 約2.0億円 | 3.41億円 | +67.0% |
| 営業利益率 | 約5.2% | 約7.9% | 改善 |
売上高は12.3%の成長ですが、営業利益は69.1%増える予想です。
これは、売上が増える一方で、人件費やシステム関連費などの固定費の増加を比較的抑えられているためです。
プラットフォーム型の会社は、一定の規模を超えると売上の増加以上に利益が伸びる場合があります。
akippaにも、その兆候が出始めています。
🐣「売上が約12%増えて、営業利益は約69%増えるの!?ここは大事かも!」
公開価格570円は割安?
akippaの公開価格は570円です。
| IPO条件 | 内容 |
|---|---|
| 公開価格 | 570円 |
| 上場時時価総額 | 約35.7億円 |
| 吸収金額 | 約14.5億円 |
| 公開価格PER | 約10.5倍 |
| 上場市場 | 東証スタンダード |
| 上場日 | 2026年9月18日 |
| 主幹事 | SBI証券 |
黒字化して利益が伸びているプラットフォーム企業として、PER約10.5倍は高くありません。
上場時の時価総額も約35.7億円と小さく、株価上昇によって時価総額が50億円になっても、単純計算では株価800円前後です。
事業の成長性だけを見れば、公開価格には割安感があります。
ただし、IPOは割安だから必ず上がるわけではありません。
最大の不安は「売出しの多さ」
今回のIPOで注意したいのが、公開株の内訳です。
| 区分 | 株数 |
|---|---|
| 公募株 | 37万8,000株 |
| 売出株 | 183万3,100株 |
| OA | 33万1,600株 |
| 合計 | 254万2,700株 |
公募は会社が新しく発行し、成長資金を集める株です。
それに対して売出しは、既存株主が保有している株を売却するものです。
akippaの場合、公開株の約85%が売出しとOAで構成されています。
つまり、
「会社が成長資金を大量に集めるIPO」
というより、
「SOMPOやDeNAなどの既存株主が、一部を現金化するIPO」
という側面が強くなっています。
吸収金額自体は約14.5億円と小さいものの、売出し中心のIPOは投資家から警戒されることがあります。
855円付近ではVCの売りにも注意
一部のベンチャーキャピタル株主には、上場後180日間のロックアップが設定されています。
ただし、公開価格の1.5倍以上になると解除される条件があります。
公開価格570円の1.5倍は、
855円
です。
初値や上場後の株価が855円を超えると、一部のベンチャーキャピタルが保有株を売却できるようになります。
そのため、855円付近は短期的な上値抵抗として意識される可能性があります。
さらに、ストックオプションによる将来の希薄化余地もあります。
もっとも、筆頭株主のSOMPOホールディングスと金谷社長には360日間のロックアップが設定されています。主要株主が上場直後にすべて売却できるわけではありません。
日本駐車場開発との違い
akippaと日本駐車場開発は、どちらも駐車場に関わる会社ですが、収益の作り方が違います。
| akippa | 日本駐車場開発 | |
|---|---|---|
| 主な事業 | 駐車場の予約・シェアリング | 駐車場の運営・管理 |
| 役割 | 利用者と空きスペースをつなぐ | 駐車場そのものを運営する |
| 収益源 | 駐車料金・サービス料 | 駐車場運営収入 |
| 資産の重さ | 比較的軽い | akippaより重い |
| 成長分野 | 予約駐車場・イベント | 駐車場・スキー場・テーマパーク |
| 上場市場 | 東証スタンダード予定 | 東証プライム |
akippaは、空いている駐車場をネットワーク化する会社。
日本駐車場開発は、駐車場を借り上げたり、運営・管理したりする会社です。
さらに、日本駐車場開発は現在、駐車場だけでなく、スキー場、テーマパーク、ホテルなどへ事業を広げています。
【9/28追記】日本駐車場開発がakippa株8.40%を保有。さらに追加取得方針も明らかになりました。akippaのIPO後の株価推移や両社の関係はこちら👇
akippaは上場後に買える?公開価格570円は割安?日本駐車場開発との意外な関係
日本駐車場開発の株主優待については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
配当+株主優待で実質還元率20%超も!?日本駐車場開発の無料宿泊優待がすごい
実はライバルではなく提携関係だった
ここが今回、まろぴーが最も驚いたところです。
日本駐車場開発は、akippa株を保有する既存株主です。
上場前の保有比率は約2.3%。さらに今回のIPOでは、日本駐車場開発に対して最大36万8,000株を割り当てる親引けも予定されています。
日本駐車場開発には駐車場を開拓・運営する力があり、akippaには駐車場をネット上で予約してもらう仕組みがあります。
つまり両社は、競合する部分がありながらも、
- 日本駐車場開発が駐車スペースを確保する
- akippaが予約利用者を集める
- 空いている駐車場の稼働率を高める
という形で、お互いの強みを補える関係です。
🐣「ライバルだと思っていたら、日本駐車場開発はakippaの株主だった!」
akippaの成長が、そのまま日本駐車場開発の企業価値にもプラスになる可能性があります。
株価上昇のプラス材料
akippaの株価にとって、プラスになりそうな材料を整理します。
- 累計会員数550万人以上
- 予約駐車場数5万5,000件以上
- 駐車場予約で国内最大級
- 2026年12月期は営業利益69.1%増予想
- 公開価格PER約10.5倍
- 上場時時価総額約35.7億円
- 吸収金額約14.5億円の小型IPO
- イベント駐車場が成長
- 日本駐車場開発など有力企業との連携
- 資産を大量に持たないプラットフォーム型
成長企業でありながら公開価格が低く設定されている点は、素直に魅力です。
株価上昇を邪魔しそうな材料
一方、リスクも少なくありません。
- 公開株の約85%が売出し中心
- ベンチャーキャピタル株主が多い
- 855円で一部ロックアップが解除
- ストックオプションによる希薄化
- 9月18日は4社同時上場
- 売上成長率は約12%で爆発的とはいえない
- 駐車場掲載数と利用者数の伸びが鈍化する可能性
- 配当は当面予定していない
特に9月18日は、akippaを含む4社が同時に上場します。
IPOへ向かう資金が分散し、単独上場より初値が伸びにくくなる可能性があります。
まろぴーの評価
注目度:S
公開価格の割安感:A
成長性:A
初値の需給:B
上場後の株価上昇期待:A
akippaは、事業内容が分かりやすく、業績も黒字化後の利益成長局面に入っています。
公開価格PER約10.5倍、時価総額約35.7億円という条件には割安感があり、上場後に注目を集める可能性は十分あります。
一方、売出し中心のIPOであること、4社同時上場、855円でのロックアップ解除は無視できません。
そのため、まろぴーの見方は、
企業としては面白い。ただし、上場初日に何円でも追いかけたい銘柄ではない
です。
初値が過熱せず、公開価格付近から700円台で始まるなら、今後の成長を期待した買いが入りやすそうです。
反対に、いきなり855円を大きく超えて始まる場合は、ロックアップ解除による売りを警戒したいところです。
🐣「570円なら気になる。でも人気が集まりすぎて高く始まったら、いったん落ち着いて考えたいな」
akippaは、上場初日の値動きだけで終わる会社ではありません。
今後は会員数だけでなく、予約件数、掲載駐車場数、イベント売上、営業利益率がどこまで伸びるかを追いかけたい企業です。



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