こんにちは、まろぴーです🌸
前回は、AIデータセンターの電力インフラを調べながら、
富士電機・三菱電機・明電舎
の3社を比較しました。
そこで、まろぴーが特に気になった数字があります。
「2020年度比 8.5倍」
これ、富士電機が公表している海外データセンター向け売上高の伸びです。
8.5倍って聞くと、
🌸まろぴー
「もう富士電機、AIデータセンター株じゃん!👀」
となりそうですが、投資家としてはここで一回ストップ。
大事なのは、
何が8.5倍になったの?
それって富士電機全体の利益を変えるほど大きいの?
そして、
株価はその成長をどこまで織り込んでいるの?
というところ。
今回は富士電機のAIデータセンター事業を、業績と株価の両方から掘ってみます。
🌸関連記事
▶ AIで「電力株」は本当に儲かる?データセンター特需で伸びる“本当の関連株”を徹底調査
▶ AI電力インフラ3社を徹底比較!富士電機・三菱電機・明電舎、データセンター特需が大きいのは?
そもそも「8.5倍」って何?
ここはかなり大事です。
富士電機全体の売上が8.5倍になったわけではありません。
富士電機が2026年度の事業戦略説明会で示したのは、
海外データセンター向け売上高が2020年度比8.5倍
という数字です。
しかも会社側によると、2025年度実績から2026年度にかけても大きく急拡大させる計画になっています。 (富士電機)
🌸まろぴー
「8.5倍で終わりじゃなくて、まだ増やす計画なのね……!」
ここはかなり重要です。
富士電機はデータセンターの何で儲ける?
AIデータセンターというと、どうしてもNVIDIAのGPUが主役に見えます。
でもGPUは電気がなければ動きません。
大量のGPUを24時間動かすには、
受変電設備
配電盤
UPS
電源設備
などが必要になります。
富士電機はこの**「GPUへ安定して電気を届ける部分」**を持っています。
つまり、
AIデータセンターが増える
↓
必要な電力設備が増える
↓
富士電機の受配電・電源設備需要につながる
という構造です。
半導体そのものを作っているわけではないけれど、
AIを動かすために必要な「電気の道」を作っている会社
と考えると分かりやすいですね🌸
しかも、もう工場を増やしている
「AIデータセンター需要が伸びそうです!」
だけならテーマ株によくある話。
富士電機が面白いのは、実際に生産能力を増やしていることです。
会社は海外データセンター市場の拡大に対応するため、オーストラリアの生産拠点を拡張。
さらにマレーシアでは、新たに建屋を取得してデータセンター向け電機盤工場の立ち上げを進めています。
そして、
2027年度の生産能力を2024年度比で約2.5倍
まで引き上げる計画です。 (富士電機)
これ、かなり強気です。
🌸まろぴー
「2.5倍作れるようにして、売れなかったら困るよね……?」
そうなんです。
もちろん計画どおり需要が続く保証はありません。
でも会社自身が設備投資をしている以上、少なくとも現時点ではデータセンター市場の成長が続く前提で動いていることが分かります。
北米だけじゃない。アジア・オセアニア需要が強い
ここも面白いところ。
AIデータセンターと聞くと米国を想像しがちですが、富士電機の説明では、顧客から北米以上にアジア・オセアニアでの対応を求められているため、現在はそちらへ物量を振り向けているとしています。 (富士電機)
つまり、
米国AI投資だけを見る銘柄ではない
ということ。
AIデータセンター建設が世界各地へ広がれば、その電力インフラ需要も地域をまたいで発生します。
富士電機がマレーシアやオーストラリアの生産能力を増強している理由も、ここにつながります。
じゃあ「8.5倍」で富士電機全体の利益は爆増する?
ここは冷静に見たいところ。
「8.5倍」という数字だけを見ると、とんでもない成長に見えます。
ただし、
8.5倍=富士電機全体の業績が8.5倍
ではありません。
あくまで海外データセンター向け売上高の比較です。
富士電機はデータセンター専業企業ではなく、
エネルギー
インダストリー
半導体
食品流通
など複数の事業を持つ総合電機メーカーです。
だから見るべきなのは、
データセンター事業が伸びているか
だけではなく、
その成長が会社全体の利益をどれだけ押し上げられるか
です。
ここを無視して「8.5倍だから株価も8.5倍!」とは当然なりません😂
それでもデータセンター事業が重要な理由
一方で、富士電機がデータセンター向けの生産能力を2027年度に2024年度比約2.5倍へ増強するということは、少なくとも会社の成長分野として重要度が高まっていることは読み取れます。 (富士電機)
しかもAIサーバーは従来型サーバーより大量の電力を必要とします。
AIデータセンターが大型化すれば、
建物が増える
だけではなく、
1つのデータセンターで必要になる電力設備そのものが大型化する
可能性があります。
ここがAI時代の面白いところ。
単純な「データセンターの棟数」だけでは測れない市場になる可能性があります。
そして株価を見ると、かなり景色が変わる
さて。
ここから投資家目線です👀
富士電機の2026年9月18日終値は、
13,075円
でした。
一方、2026年の年初来高値は5月26日の、
17,800円
です。 (Yahoo!ファイナンス)
つまり現在の株価は、年初来高値から約26.5%下。
🌸まろぴー
「事業は伸びてるのに、株価は高値から4,700円以上下なの!?」
ここが今回かなり気になったところです。
株価13,075円は高い?安い?
9月18日時点の指標を見ると、
予想PER:約17.2倍
PBR:約2.41倍
時価総額:約1兆9,520億円
となっています。 (Yahoo!ファイナンス)
5月の高値圏から株価が下落したことで、バリュエーションもかなり低下しています。
実際、6月23日時点では株価14,600円でPERは約21.9倍でした。 (みんかぶ)
それが現在は約17倍。
つまり、
株価下落によって「AI成長期待に払う価格」は以前より低くなった
と見ることはできます。
ただし、これだけで「割安」と決めつけるのは早い。
PER17倍なら安いの?
ここは悩ましい。
PER17倍という数字だけなら、AI関連でよく見る何十倍、何百倍という水準ではありません。
でも富士電機は、
AIデータセンター専業企業ではない
という点も忘れちゃいけません。
会社全体には成熟した事業も含まれます。
だから、
「AI関連だからPER17倍は安い!」
という単純な比較は危険です。
逆に考えると、
既存事業を持つ大型企業の中に、急成長するデータセンター事業が入っている
とも見ることができます。
🌸まろぴー
「AI一本足じゃないけど、その中に8.5倍成長の事業がいる感じか……👀」
この見方のほうが富士電機らしいと思います。
チャートでは17,800円から大きく調整
株価の流れも見ておきます。
2026年5月26日に17,800円の年初来高値をつけたあと、株価は調整。
9月18日は13,075円で終了しています。 (Yahoo!ファイナンス)
8月18日は14,410円でしたが、その後も下落し、9月11日には12,650円。
そこから9月18日に13,075円まで戻しています。 (みんかぶ)
つまり足元は、
17,800円
↓
12,000円台まで調整
↓
13,000円台へ戻す
という位置。
高値を追いかける局面とはかなり景色が変わっています。
ただし、年初来安値は2月5日の9,900円。
13,075円は年初来安値から見ると約32%上でもあります。 (Yahoo!ファイナンス)
「高値から26%下だから安い」とも言い切れない
ここは重要ですね。
今後チェックしたいポイントは3つ
まろぴーが今後の決算で特に見たいのは、
① データセンター向け売上が計画どおり伸びているか
8.5倍という過去の成長率より、ここからさらに伸びるかが重要。
② 増産した設備がしっかり稼働するか
2027年度に生産能力2.5倍という計画は大きい。
需要が想定を下回れば、逆に設備投資負担になる可能性もあります。
③ データセンター成長が全社利益にどこまで効くか
結局、株価を長期的に支えるのは利益。
売上だけではなく、利益率や営業利益への寄与を追いたいところです。
AI投資が止まれば富士電機も無傷ではない
もちろんリスクもあります。
AIデータセンター向け設備投資が想定以上に減速すれば、
電源設備
配電盤
UPS
変圧器
などの需要にも影響する可能性があります。
AI設備投資そのものの減速リスクについてはこちらでも詳しく調べています。
🌸関連記事
▶ AI開発は止まるのか?AI企業トップが「減速」を訴えた本当の理由と半導体株への影響
AIデータセンター投資が続くことは、この成長ストーリーの大きな前提です。
🌸まろぴーまとめ
今回、富士電機を深掘りして一番面白かったのは、
「8.5倍」という数字だけではありません。
むしろ、
海外データセンター向け売上が2020年度比8.5倍
そして、
2027年度の生産能力を2024年度比約2.5倍へ
という2つがセットになっているところです。 (富士電機)
これは、
過去に伸びた
だけではなく、
会社自身が今後も需要拡大を見込んで設備を増やしている
ということ。
一方、株価は5月の17,800円から9月18日の13,075円まで約26.5%調整。
予想PERも約17.2倍まで低下しています。 (Yahoo!ファイナンス)
🌸まろぴー
「事業は拡大中。でも株価は高値から大きく調整。このズレはちょっと気になる……👀」
ただし、高値から下がっただけで割安とは言えません。
これから見るべきなのは、
データセンター事業の急成長が、富士電機全体の利益成長にどこまで変わっていくのか。
ここだと思います。
AI時代の主役はGPUだけじゃない。
GPUへ電気を届ける会社。
富士電機は、その裏側を追いかけるうえで面白い企業の一つになってきました🌸
※本記事は企業・業界について調査したものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。



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