TSMC売上50%増は織り込み済み?日本の半導体株を動かす設備投資と、FIGに波及する意外なシナリオ!

企業深掘

こんにちは、まろぴーです!🌸

10月15日に、世界最大級の半導体受託製造企業TSMCの決算が控えています。

ただ、今回の決算には少し特殊な事情があるんですよね。

TSMCは毎月売上高を発表しているため、第3四半期の売上高がすでにほぼ分かっているんです。

しかも、その数字がものすごい。

2026年7〜9月の売上高は前年同期比で約51%増!

普通なら「これは決算で半導体株が爆上げか!?」と期待したくなるところですが、株式市場はそう単純ではありませんw

すでに分かっている好業績は、株価に織り込まれている可能性があります。

では、今回の決算で何を見ればいいのか?

まろぴーが注目しているのは、設備投資計画と先端パッケージングの増強です。

そして今回は、東京エレクトロンやSCREEN、ディスコだけでなく、少し違った角度から**FIG(4392)**にも注目してみたいと思います。

FIGの子会社REALIZEが開発したAI半導体向け検査自動化装置。

その需要を考えるうえで、TSMCだけでなく、台湾の後工程大手ASE(日月光)が重要な存在になる可能性があるんです。

今回は、そこまでつなげて考察していきます!🔍


📊 1.TSMCの売上高は前年同期比約51%増!

まずは、10月8日に公表された9月の月次売上高を確認します。

9月の売上高は約5,119億台湾ドル。

前年同月比では54.6%増でした。

そして、7〜9月の売上高を合計すると次のようになります。

月売上高
7月約4,676億台湾ドル
8月約5,148億台湾ドル
9月約5,119億台湾ドル
7〜9月合計約1兆4,942億台湾ドル

四半期合計では前年同期比約50.9%増、前四半期比約17.6%増です。

この成長率、かなり強烈ですよね。

ただし、ここで大事なのはこの数字が決算発表前に公表済みということ。

市場参加者はすでに売上高の大幅成長を知っています。

そのため、10月15日の決算で同じ数字が正式に発表されても、それだけで新しい買い材料になるとは限りません。

むしろ重要なのは、

「この成長が今後も続くのか?」

「さらに設備投資を増やす必要があるのか?」

という部分だと思っています。


🔍 2.TSMC決算の本当の注目点は3つ!

今回、まろぴーが注目するのは次の3つです。

① 利益率は維持できているか

TSMCの第3四半期の会社予想は、売上高446〜458億米ドル、粗利益率65〜67%、営業利益率56〜58%です。

売上高が伸びても、利益率が悪化していれば市場の評価は分かれる可能性があります。

特にTSMCは、2nmなどの先端製造工程や海外工場への投資を進めています。

こうした投資は将来の成長につながる一方、短期的にはコスト負担になることもあります。

売上高だけでなく、利益率の変化とその理由を確認したいですね。

② 設備投資計画はさらに増えるか

日本の半導体製造装置株にとって、最も重要なのがここだと思っています。

TSMCが設備投資を増やせば、半導体製造装置メーカーにも需要が広がる可能性があります。

ただし、投資額が増えても、そのすべてが日本企業の売上になるわけではありません。

どの工程に投資するのかが重要です。

③ 先端パッケージングの増強は加速するか

今回、特に注目したいテーマです。

AI向け半導体では、微細化だけでなく、複数のチップやHBMを高密度に組み合わせる先端パッケージングが重要になっています。

TSMCがこの分野の能力増強を加速させるなら、製造装置だけでなく、後工程や検査の自動化にも注目が集まる可能性があります。

そして、ここからFIGの話につながっていきます。


🏭 3.ASMLとTSMCの決算はセットで見る!

10月14日にはASML、翌15日にはTSMCの決算が予定されています。

この2社は、半導体産業の異なる部分を担っています。

ASMLは半導体を作るための露光装置を販売する企業。

TSMCは実際に半導体を製造する企業。

つまり、ASMLでは装置の受注動向を確認し、TSMCでは半導体需要や今後の設備投資計画を確認できます。

前回の記事では、ASMLの決算からSCREENへの波及を考察しました。

👉 ASML決算でSCREENが動く?AI半導体・HBM投資から日本株への波及を徹底考察

今回のTSMC決算と合わせて見ることで、半導体設備投資の方向性をより立体的に考えられると思います。

ただし、ASMLの受注増加とTSMCの設備投資増加が必ず一致するわけではありません。

設備投資のタイミングや装置の種類によって差があるため、両社の数字を単純に結びつけないことも重要です。


🚀 4.日本の半導体株、どこに資金が向かう?

TSMC決算が強かった場合、日本株ではどの企業が注目されるのでしょうか。

今回は、設備投資の内容ごとに整理してみます。

注目材料関連する日本株理由
先端ロジックの設備投資東京エレクトロン、SCREEN製造工程の装置需要
EUV関連投資レーザーテックEUV関連の検査需要
AI半導体の生産拡大アドバンテスト半導体テスト需要
先端パッケージング拡大ディスコ切断・研削・研磨工程
後工程の検査自動化FIGAI向けGPUパッケージ検査装置

東京エレクトロン:設備投資拡大の中心候補

東京エレクトロンは成膜、エッチングなど幅広い半導体製造工程に装置を提供しています。

TSMCが先端製造工程への設備投資をさらに増やすなら、恩恵を期待されやすい企業の一つです。

SCREEN:先端工程の洗浄需要に注目

SCREENは半導体洗浄装置に強みがあります。

最先端半導体の生産能力が拡大すれば、洗浄装置にも需要が発生します。

10月30日にはSCREEN自身の決算も予定されているため、TSMC決算で生まれた期待が実際の業績につながっているか確認したいところです。

ディスコ:先端パッケージングの増強が鍵

ディスコは半導体の切断・研削・研磨などの工程に強みがあります。

TSMCが先端パッケージングの増強を加速する場合、関連する加工装置への需要期待が高まる可能性があります。

ただし、実際にどの装置が採用されるかは工程や顧客によって異なります。

アドバンテスト:AI半導体の需要継続を確認

TSMCがAI向け半導体の需要拡大を示せば、テスト装置大手のアドバンテストにもプラスの連想が働く可能性があります。

ただし、TSMCの設備投資とアドバンテストの受注は直接一致しません。

こちらは設備投資額だけでなく、AI半導体の生産量やテスト需要の拡大を確認したいですね。


💎 5.隠れた注目銘柄FIG!AI半導体の検査自動化装置とは?

ここからが今回の記事で特に掘り下げたい部分です。

FIG(4392)の子会社REALIZEは、2026年5月7日、台湾企業と共同で先端AI半導体の検査工程に使われる自動化装置を開発したと発表しています。

この装置は、米国企業のAI向け半導体に搭載されるGPUパッケージを対象としたものです。

品質や信頼性を評価する量産工程で、GPUパッケージの着脱を自動化するために開発されています。

これ、なかなか興味深いんですよね。

AI向けGPUパッケージは高価で、精密な取り扱いが求められます。

検査工程では、位置決めの精度や安定した動作が重要です。

REALIZEの装置は、こうした工程の自動化・省人化に対応するものです。

ただし、重要な注意点があります。

FIGは共同開発先の台湾企業名を公表していません。

また、開発の発表があったことと、大量受注や継続的な利益貢献が確認されたことは別です。

ここは慎重に見ていく必要があります。


🇹🇼 6.FIGの相手はTSMC?それともASE?

今回、まろぴーが気になっているのがこの点です。

FIGの自動化装置は、AI向けGPUパッケージの検査工程に関係しています。

そう考えると、TSMCだけでなく、台湾の半導体後工程大手**ASE(日月光)**も候補として浮かんできます。

両社の違いを整理してみましょう。

項目TSMCASE
主力事業半導体受託製造パッケージング・検査
先端パッケージング展開している主要事業の一つ
検査工程との関係あり特に深い
FIGとの直接取引未確認未確認

事業領域だけを考えると、FIGの検査自動化装置はASEの事業と相性が良さそうです。

ただし、ASEがFIGの共同開発先だと確認できたわけではありません。

ここを事実として扱うことはできません。

では、なぜASEに注目するのでしょうか。

理由は、実際に同社がAI半導体向けの後工程投資を拡大しているからです。


🏗️ 7.ASEは実際に検査・自動化設備を増強している!

ASEは2026年3月、台湾・高雄でAI半導体需要に対応する新施設の建設を発表しました。

投資額は約178億台湾ドル。

この施設では、先端パッケージングや検査能力を強化する計画です。

さらに5月には、WUSと共同で先端AIパッケージング拠点を建設する計画も発表しています。

新施設には自動化やスマート製造工程も導入する方針です。

また、別の検査拠点では、AIを活用したスマート製造や自動搬送設備の導入も進めています。

つまり、ASEが後工程の生産能力を増やし、同時に自動化を進めていることは公開情報から確認できます。

ここにFIGの装置との事業的な接点があります。

ただし、ASEの自動化投資がFIGの装置に向かうという証拠は、現時点では確認できません。

ASEの設備投資は事実。FIGへの発注は未確認。

この区別が重要です。


🔗 8.TSMCからFIGへ、需要はどう波及する?

ここで、まろぴーなりのシナリオを整理してみます。

TSMCのAI半導体生産が拡大

↓

先端パッケージング・検査工程の処理量が増加

↓

ASEなど後工程企業の設備投資・自動化需要が拡大

↓

FIGの検査自動化装置にも需要が広がる可能性

という流れです。

ただし、このシナリオにはいくつか確認すべき点があります。

まず、TSMCの先端パッケージング需要が増えても、その工程がすべてASEに移るわけではありません。

TSMC自身も先端パッケージングを手掛けています。

また、ASEの検査需要が増えても、FIGの装置が採用されるとは限りません。

したがって、FIGへの波及は複数の条件がそろった場合のシナリオです。

それでも、FIGが実際にAI向けGPUパッケージの検査自動化装置を開発している点は、単なるテーマ株の連想とは違います。

少なくとも、関連する技術を持っていることは確認できるわけです。

ここは面白いと思っています。


📈 9.FIGの株価を本当に動かす材料は何か?

まろぴーとしては、FIGの株価を本格的に評価するには、TSMC決算よりもFIG自身の事業進捗が重要だと考えています。

特に確認したいのは次の4つです。

① 装置の追加受注

開発した装置について、追加受注が発表されるか。

② 量産工程での継続採用

一度きりの案件ではなく、継続的な装置需要につながるか。

③ 顧客・用途の広がり

特定のGPUパッケージ向けだけでなく、ほかの先端半導体にも用途が広がるか。

④ 利益への貢献

売上高が増えても、開発費や製造コストが大きければ利益は伸びない可能性があります。

FIGの業績全体に対して、半導体関連装置がどれだけ貢献するかを確認したいですね。

TSMC決算でFIGが買われることはあっても、FIGの企業価値を決めるのは最終的には自社の受注と利益。

ここは忘れないようにしたいです。

以前の記事でもFIGの半導体関連事業について考察しています。

👉 FIGのAI半導体検査装置は本物?REALIZEの技術と量産期待を深掘り


⚖️ 10.TSMC決算後の3つのシナリオ

🟢 強気:設備投資と先端パッケージング投資が加速

TSMCが好調な利益率を維持し、先端製造工程とパッケージングへの投資をさらに拡大するケースです。

この場合、東京エレクトロン、SCREEN、ディスコなどへの期待が高まる可能性があります。

FIGについても、後工程の自動化需要が意識されれば連想買いの可能性があります。

ただし、FIGへの直接受注が確認されるわけではありません。

🟡 中立:好業績でも設備投資は据え置き

売上高は好調でも、設備投資計画に大きな変化がないケースです。

この場合、すでに織り込まれた好業績だけでは株価を大きく動かせない可能性があります。

FIGへの波及も限定的かもしれません。

🔴 弱気:投資計画や先端パッケージング見通しが慎重化

TSMCが設備投資に慎重な見通しを示すケースです。

半導体製造装置株には売りが広がる可能性があります。

FIGについても、後工程の設備投資期待が後退すれば、関連銘柄としての評価に影響するかもしれません。

ただし、TSMCの投資計画とASEの投資計画は別です。

TSMCの見通しだけでASEやFIGの事業を判断するのは避けたいところです。


⏰ 11.10月15日の決算で何を見る?

TSMCの決算説明会は10月15日、日本時間15時開始予定です。

今回は売上高がすでに公表されているため、次の順番で確認したいと思っています。

① 利益率

高い売上成長が利益につながっているか。

② 2026年の設備投資計画

上方修正や投資配分の変更があるか。

③ 2027年以降の需要見通し

AI半導体需要の強さが続くか。

④ 先端パッケージングの増強計画

生産能力の拡大が加速するか。

⑤ 日本の関連銘柄の反応

東京エレクトロン、SCREEN、ディスコ、アドバンテストなどの動きに注目。

FIGについては、TSMCの決算内容に加えて、ASEの投資動向やREALIZEの受注進捗を別途追う必要があります。


🌸 12.まとめ:TSMC決算で本当に注目すべき日本株は?

今回のTSMC決算は、すでに売上高の大幅成長が分かっています。

だからこそ、まろぴーが注目しているのは、その先です。

「この成長に対応するため、どこに設備投資が向かうのか?」

先端製造工程なら、東京エレクトロンやSCREEN。

AI半導体の生産拡大なら、アドバンテスト。

先端パッケージングなら、ディスコ。

そして後工程の検査自動化という視点では、FIGも考察候補に入ってきます。

ただし、FIGについてはTSMCの直接関連銘柄と断定するより、ASEなどの後工程企業の投資を通じた間接的な需要シナリオとして考えるほうが自然だと思っています。

今後は、

ASMLの装置受注

↓

TSMCの半導体需要と設備投資

↓

ASEなどの後工程投資

↓

FIGの自動化装置の受注・量産採用

という流れで追いかけたいですね。

単なる好決算の速報ではなく、実際にどこへお金が流れ、どの企業の利益につながるのか。

そこを考えるのが、まろぴーの株ラボです!🌸

それでは、また次の記事で!


※本記事は2026年10月11日時点の公開情報を基にした投資考察です。FIGの共同開発先がTSMCまたはASEであると確認されたわけではありません。株価への波及は予測であり、投資判断はご自身の責任でお願いします。

参考資料

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