「コマツ」と聞いて何を思い浮かべますか?
黄色いショベルカー。
ブルドーザー。
巨大なダンプトラック。
🐰「うん、完全に建機メーカーだと思ってた。」
まろぴーもそうでした。
ところが調べてみると、今のコマツはかなり違う。
無人ダンプはすでに世界で1,000台。
さらに、
ティアフォーと建機の自動運転。
AIM Intelligent MachinesとフィジカルAI。
Applied Intuitionと次世代鉱山機械。
建機を売るだけではなく、
「建設・鉱山現場そのものを自動化する会社」
へ進もうとしているんです。
しかもこれは「いつか実現したらいいな」という話ではありません。
すでに実際の鉱山や建設現場で動いています。
今回は、そんな世界のKOMATSUの現在地を深掘りします。
🏗️ まずはコマツの基本情報
コマツは世界的な建設・鉱山機械メーカー。
主力は、
・油圧ショベル
・ブルドーザー
・ホイールローダー
・ダンプトラック
・鉱山機械
など。
2026年3月期の売上高は4兆1,328億円。
営業利益は5,673億円、営業利益率は**13.7%**でした。
売上高は前期比0.7%増だった一方、コスト増や販売数量減少などで営業利益は13.7%減少しています。コマツ 企業サイト
ただし、2027年3月期1Qはかなり強い。
売上高 1兆431億円 +14.7%
営業利益 1,516億円 +8.0%
さらに会社は1Q発表時に通期業績予想を上方修正しました。コマツ 企業サイト
🐰「普通に本業もめちゃくちゃデカい……。」
そう。
まずここが大事です。
コマツはAIだけで期待されるテーマ株ではありません。
巨大な既存事業を持った会社が、AIと自動運転を既存の建機に載せ始めている。
ここが面白いところです。
🚚 実はコマツ、無人ダンプを2008年から走らせている
ここから一気に景色が変わります。
コマツには、
AHS(Autonomous Haulage System)
という鉱山向け無人ダンプ運行システムがあります。
これ、最近始めた事業ではありません。
なんと2008年に世界初の商用導入。
そして2026年4月、
累計導入台数1,000台突破
を達成しました。
現在は世界6カ国の鉱山で稼働。
累計運搬量は、
115億トン超。
しかも24時間365日稼働しています。コマツ 企業サイト
🐰「え……自動運転っていうか、もう普通に働いてるじゃん。」
そうなんです。
ここがコマツを見るうえでかなり重要。
自動運転銘柄というと、
「2028年実用化予定!」
「実証実験開始!」
みたいな企業も多い。
コマツは違います。
18年前から商用運転している。
💰 無人化すると鉱山側にもメリットがある
AHSの価値は、人手不足対策だけではありません。
コマツによると、有人ダンプと比較して、
積込・運搬コストを15%以上削減
さらに最適な運転制御によって、
タイヤ寿命を40%改善
した実績もあるとしています。コマツ 企業サイト
鉱山用タイヤは巨大で高価。
さらに鉱山ではダンプが長時間動き続けます。
だから、
安全性向上
+
人件費削減
+
燃費・運行効率改善
+
タイヤ寿命改善
をまとめて実現できれば、顧客側にも導入メリットが生まれます。
つまりAHSは、
「AIだからカッコいい」ではなく、顧客のコストを下げられる自動化
なんです。
🤖 そしてコマツは「フィジカルAI」へ
ここからが今回の記事の本題。
2026年7月、コマツは米国の
AIM Intelligent Machines
との戦略的パートナーシップを発表しました。
狙っているのは、
ブルドーザーと油圧ショベルの自律運転
です。
AIMのフィジカルAIと、コマツグループのEARTHBRAINが持つ「スマートコンストラクション」を接続。
施工計画や完成地形データをAIに与え、
建機自身が施工する世界
を目指します。
しかも米国ではすでに、コマツ製車両による自律運転が顧客の工事現場で稼働を開始。
日本では2027年以降の展開が予定されています。コマツ 企業サイト
🐰「待って。ショベルカーを売る会社じゃなくて、ショベルカー自身が働くようにしようとしてるの?」
まさにそこ。
🧠 そもそも「フィジカルAI」って何?
生成AIは、
文章を書く。
画像を作る。
質問に答える。
基本的にはデジタル空間で動きます。
一方のフィジカルAIは、
AIが現実世界を認識して、機械を動かす。
例えば、
ロボット
自動運転車
ドローン
建設機械
など。
そしてコマツは非常に面白いポジションにいます。
なぜなら、
「AIを動かす巨大な身体」をすでに世界中に販売している
から。
🐰「AI企業が建機を一から作るより、コマツの建機にAIを入れた方が早い……?」
ここが今回まろぴーが一番気になったポイントです。
🚛 ティアフォーとも自動運転を開発
そしてもう一本。
コマツは、
ティアフォー
+
EARTHBRAIN
とも建設機械の自動運転を開発しています。
ティアフォーは自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発を主導している企業。
3社で、
・ティアフォー → 自動運転技術
・コマツ → 建設機械
・EARTHBRAIN → デジタル施工管理
を組み合わせます。
目標は、
2027年度までに自動運転システムを実用化
対象はアーティキュレートダンプトラックやリジッドダンプトラックです。コマツ 企業サイト
👉 関連記事:ティアフォー深掘り記事
※ここには既存のティアフォー記事URLを内部リンクで設定
⛏️ 鉱山ではApplied Intuitionとも組む
さらにコマツは、
Applied Intuition
とも協業しています。
ここでは次世代鉱山機械向けの、
SDV(Software Defined Vehicle)
+
自動化車両プラットフォーム
を開発。
つまり、
AHSで鉱山ダンプを無人化して終わりではありません。
ソフトウェアによって継続的に進化する鉱山機械
へ持っていこうとしている。
コマツ自身も、AHSの高度化によって生産性やオペレーション精度を高め、競合との差別化につなげる方針を示しています。コマツ 企業サイト
🛰️ 実はコマツの強みは「データ」かもしれない
ここがさらに面白いところ。
コマツには昔から、
KOMTRAX
があります。
世界中の建機から、
稼働時間
位置
燃料
機械状態
などのデータを取得してきました。
さらに建設現場では、
Smart Construction
によって施工現場そのものをデジタル化。
つまりコマツは、
建機
+
現場
+
稼働データ
を持っている。
AI時代には、この組み合わせが効いてくる可能性があります。
コマツレポート2026でも「自動化・遠隔操作化」と「現場の知見をつなぐAI」が特集テーマとして取り上げられています。コマツ 企業サイト
🌏 「中国撤退」ではなく「中国依存からの転換」
ここもコマツを見るうえで重要。
「コマツは中国から撤退した」と表現されることがありますが、これは正確ではありません。
現在も中国には事業拠点があります。
ただ、以前に比べると投資家が見るべきポイントは、
中国の建機需要だけではなくなっている
ということ。
北米。
豪州。
南米。
そして世界の鉱山。
資源開発や大型鉱山機械、サービス、自動化などへ収益源が広がっています。
これは「中国撤退」ではなく、
中国依存からグローバル鉱山・自動化へ
という変化として見る方が分かりやすそうです。
💎 銅需要ともつながる「鉱山機械」
そしてAI時代にはもう一つ追い風候補があります。
銅です。
AIデータセンター。
送電網。
EV。
再生可能エネルギー。
これらでは大量の銅が使われます。
銅を増産するなら、
当然、
鉱山を掘る機械も必要になる。
コマツのAHSは実際に銅鉱山でも使われています。コマツ 企業サイト
つまりAIテーマを、
GPU → 半導体 → データセンター
だけで追うのではなく、
AI → 電力需要 → 銅需要 → 鉱山投資 → 鉱山機械
まで広げると、コマツも違った見え方になってきます。
⚡ しかも半導体にも関係している
そして意外なところがもう一つ。
コマツの「産業機械他」には、
半導体産業向けエキシマレーザー関連事業
があります。
2026年3月期はメンテナンス売上が増加。
2027年3月期についても、会社は半導体市場回復による顧客増産を背景に販売増加を見込んでいます。コマツ 企業サイト
🐰「建機を調べてたのに、AI、自動運転、銅、半導体まで出てきた……。」
これがコマツの面白さ。
📈 足元の業績もチェック
2027年3月期1Qは、
| 1Q実績 | 前年同期比 | |
|---|---|---|
| 売上高 | 1兆431億円 | +14.7% |
| 営業利益 | 1,516億円 | +8.0% |
| 営業利益率 | 14.5% | ▲0.9pt |
| 純利益 | 962億円 | +5.4% |
となりました。コマツ 企業サイト
売上・利益とも増加。
さらに中東需要や米国関税の影響が当初想定より軽くなるとして、会社は通期予想を上方修正しています。コマツ 企業サイト
ただし営業利益率は前年同期より低下。
ここは今後も確認したいポイントです。
⚠️ コマツにも当然リスクはある
ここまで読むと、
🐰「コマツめちゃくちゃ良くない?」
となりそうですが、リスクもあります。
最大のポイントは、
世界景気・資源価格・設備投資に左右されること。
鉱山会社が設備投資を減らせば、鉱山機械需要にも影響します。
さらに、
米国関税
為替
原材料価格
中国市場
中東情勢
などの影響も受けます。
2026年3月期も売上高は増えましたが、コスト増や販売量減少などで営業利益は13.7%減少しました。コマツ 企業サイト
だから、
「フィジカルAIだから上がる」
という単純な銘柄ではありません。
🐰 まろぴーが今後チェックしたいところ
コマツを見るなら、今後は大きく4つ。
① AHS1,000台の次にどこまで増えるか
② AIMのフィジカルAIが米国からどこまで広がるか
③ ティアフォーとの自動運転が2027年度に実用化できるか
④ AI・電力需要による銅などの鉱山投資が建機需要につながるか
この4つ。
特にまろぴーが面白いと思ったのは、
「AI企業が建機を作る」のではなく、「世界中に建機を持つコマツがAIを載せる」
という順番。
これならコマツの既存資産そのものがAI時代の武器になります。
🐰 まとめ|コマツは「黄色い建機」のその先へ
調べる前は、
コマツ=建機メーカー
でした。
でも調べた後はちょっと違う。
無人ダンプ1,000台。
ティアフォーと自動運転。
AIMとフィジカルAI。
Applied IntuitionとSDV。
そしてSmart Constructionによる建設現場のデジタル化。
コマツが目指しているのは、
「建機を売る会社」から「現場を自動化する会社」へ
なのかもしれません。
🐰「ショベルカーの記事を書くつもりだったのに、完全にフィジカルAIの記事になっちゃった。」
でも、それこそ今回コマツを調べて一番面白かったところ。
AIが画面の中から現実世界へ出てくる時代。
その巨大な「身体」をすでに世界中に持っているコマツ。
まろぴーは今後、AHS・自律施工・鉱山投資の3本柱を追いかけていきます。
※本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身でお願いします。



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