三井金属は南鳥島レアアース関連株?採掘後に必要な「分離・精製」の実力を徹底解説

企業深掘

こんにちは、まろぴーです🐰✨

南鳥島レアアースシリーズ、今回は少し視点を変えます。

これまで見てきたのは、

東洋エンジニアリング → 海底から「採る」
岡本硝子 → 海底環境を「監視する」

という会社でした。

そして今回取り上げるのが、

三井金属(5706)

です。

でも、ここでまろぴーに一つ疑問が。

🐰「レアアース泥を海底から50トン回収したのは分かった。でも……その泥、どうするの?」

そうなんです。

レアアースは泥を引き上げただけでは、EVのモーターにも半導体にもなりません。

その後に待っているのが、

分離 → 精製 → 製錬 → 材料化

という、もう一つの難関。

そして調べてみると、三井金属はまさにこの**「採った後」**に強みを持つ会社でした。

今回は、

なぜ三井金属がレアアース関連として注目できるのか?

南鳥島との距離感を冷静に整理しながら、同社が持つレアアースの分離・精製技術まで掘っていきます🔍✨

南鳥島レアアースそのものについては、こちらの記事で全体像をまとめています👇

👉 【関連記事】南鳥島レアアースは結局どうなった?採掘の現在地と関連銘柄を徹底解説

南鳥島レアアースの現在地を見る


そもそもレアアースは「採ったら完成」じゃない

まずここを理解すると、三井金属の面白さが一気に分かります。

2026年に行われた南鳥島沖の試験では、水深5,569mの海底からレアアース泥を連続的に揚げ、海水分を除いた重量で約50トンを回収することに成功しました。

さらに分析すると、レアアース総量の約54%をイットリウム、ガドリニウム、ジスプロシウムなどの中重レアアースが占めていました。(JAMSTEC)

🐰「50トン採れた!日本のレアアース問題解決!」

……とは、ならないんですよね。

採ったものは、あくまでレアアースを含んだ泥です。

ここから目的の元素を取り出し、高純度な材料にする必要があります。

イメージすると、

海底のレアアース泥
↓
脱水・前処理
↓
レアアースを抽出
↓
元素ごとに分離
↓
高純度化
↓
酸化物・金属などへ製品化
↓
磁石・半導体・電子材料などへ

という流れ。

🐰「採鉱成功って、ゴールじゃなくてまだ前半戦だったのか……。」

そうなんです。


なぜレアアースの「分離」が難しい?

ここがレアアースのややこしいところです。

レアアースは17種類の希土類元素の総称ですが、それぞれの元素は化学的な性質がよく似ています。

だから、

「この中からジスプロシウムだけ取り出そう!」

といっても簡単ではありません。

三井金属自身も、希土類元素は化学物性が似ているため元素分離が難しいと説明しています。(三井金属 機能材料事業本部 公式サイト)

🐰「泥から採るのも大変なのに、採った後も大変なのね……。」

そして、ここで登場するのが三井金属です。


三井金属には「レアマテリアル事業部」がある

三井金属というと、

亜鉛、銅箔、触媒、機能材料……

いろいろやっている巨大素材メーカーというイメージがあります。

でも現在、三井金属にはその名も、

「レアマテリアル事業部」

があります。

しかも会社の説明を見るとかなり直球。

レアメタル・レアアースの精製から販売までを一貫して行う事業部です。

さらに溶媒抽出法やイオン交換法を使い、高純度レアアース製品を量産してきた実績を持っています。(三井金属 機能材料事業本部 公式サイト)

🐰「……思ったよりド真ん中じゃん。」

まろぴーもここで三井金属を見る目が変わりました。


軽レアアースから重レアアースまで扱う

さらに重要なのがここ。

三井金属のレアマテリアル事業部では、旧日本イットリウムの製品を引き継ぎ、

軽希土から重希土まで幅広い希土類を扱っています。

酸化物、化合物、金属など幅広い形態の製品を提供しており、用途も電子材料、医療、半導体、電池、触媒、蛍光体など多岐にわたります。(三井金属 機能材料事業本部 公式サイト)

たとえば、

イットリウム(Y)
サマリウム(Sm)
ネオジム(Nd)
ジスプロシウム(Dy)
ガドリニウム(Gd)

など。

……ん?

🐰「これ、南鳥島で出てきた名前と似てない?」

そうなんです。

南鳥島から回収された泥では、イットリウム、ガドリニウム、ジスプロシウムなどの中重レアアースが確認されています。(JAMSTEC)

ここで両者がつながってきます。


三井金属の強み「溶媒抽出」って何?

ここは少し難しいですが、なるべく簡単にいきます🐰

三井金属のレアアース精製で重要な技術の一つが、

溶媒抽出

です。

ざっくり言えば、

混ざっているレアアースを、化学的な性質のわずかな違いを利用して分けていく技術。

ただしレアアース同士は性質が似ています。

そのため三井金属によると、元素によっては何百回も抽出を繰り返しながら徐々に純度を高める必要があります。(三井金属 機能材料事業本部 公式サイト)

🐰「何百回!?」

ここがレアアースの難しさ。

海底から泥を吸い上げる技術だけ持っていても、レアアース産業は完成しない。

取り出した資源を、

使える純度まで持っていく技術

が必要なんです。


実は昔からレアアース分離・精製をやっている

これも三井金属を見るうえで重要です。

「南鳥島が話題だから最近レアアースを始めた会社」

ではありません。

三井金属によると、旧グループ会社の日本イットリウムは、JOGMECを中心に実施された日本とベトナムのレアアース共同研究プロジェクトにも参加。

2011年から2016年まで、鉱石処理からレアアースの分離精製に関する共同研究に携わり、溶媒抽出による分離・精製試験を担当していました。(三井金属)

🐰「南鳥島よりずっと前からやってたんだ。」

つまり三井金属の面白さは、

国産レアアースというテーマが出てきたから突然参入したわけではなく、もともと分離・精製の技術基盤を持っている

ところにあります。


ただし、ここは超重要。「南鳥島に直接参画」とは確認できない

ここで一度ブレーキです⚠️

今回確認したJAMSTECや三井金属の公開情報からは、

三井金属が2026年の南鳥島レアアース泥採鉱試験に直接参加した

とは確認できませんでした。

また、

2027年の分離・精製・製錬試験を三井金属が担当する

という発表も、現時点で確認できていません。

だから、

「三井金属=南鳥島プロジェクトの参加企業」

と断定するのは違います。

🐰「東洋エンジや岡本硝子とは、ここが違うね。」

その通り。

東洋エンジニアリングや岡本硝子は、南鳥島関連の実証で具体的な関与を確認できます。

三井金属について今回注目しているのは、

南鳥島の産業化で必要になる「分離・精製」という工程に、既存の技術基盤を持っている

という点です。

ここはしっかり分けて考えたいです。


2027年、南鳥島プロジェクトはいよいよ「採った後」へ

そして、ここからが面白い。

JAMSTECは2027年2月から、南鳥島沖で約1カ月間の本格的な採鉱試験を予定しています。

今回は海底から泥を採るだけではありません。

揚泥したレアアース泥を船で南鳥島へ運ぶ
↓
南鳥島で脱水
↓
「マッドケーキ」にする
↓
本土へ輸送
↓
分離・精製・製錬のプロセス試験

まで行う計画です。(JAMSTEC)

🐰「ついに三井金属が得意な工程まで来るのか!」

そう。

だからこそ、2027年の試験は三井金属のような分離・精製技術を持つ企業を見るうえでも重要になってきます。

ただし繰り返しますが、

三井金属がこの試験を担当すると決まったわけではありません。

ここは今後の発表待ちです。


南鳥島レアアースの「本当のサプライチェーン」が見えてきた

ここまでシリーズを追ってくれた方なら、だいぶ全体像が見えてきたと思います。

🌊 採る

東洋エンジニアリング

深海約6,000mからレアアース泥を回収するシステムに関わり、解泥・採泥機器の設計・製作を担当。

👉 【関連記事】東洋エンジニアリングはなぜレアアース本命として注目された?

東洋エンジニアリングの記事を読む

👀 見張る

岡本硝子

「江戸っ子1号COEDO」を使って、採鉱時の深海環境をモニタリング。

👉 【関連記事】岡本硝子がなぜレアアース関連株?江戸っ子1号と南鳥島の意外な関係

岡本硝子の記事を読む

🧪 分ける・精製する

三井金属

レアアースの分離・精製技術を持つ。

ただし、南鳥島プロジェクトへの直接参画は現時点で確認できず。

🐰「同じレアアース関連でも、全然やってること違う!」

これなんですよね。


三井金属のレアアース製品は何に使われる?

分離・精製したレアアースは、その先でさまざまな産業へ流れていきます。

三井金属が扱うレアアース酸化物・希土類化合物の用途には、

電子材料
半導体
電池
医療
触媒
蛍光体

などがあります。(三井金属 機能材料事業本部 公式サイト)

さらに磁性材料向けにはサマリウムやネオジム、ジスプロシウムなども扱っています。(三井金属 機能材料事業本部 公式サイト)

つまりレアアースのサプライチェーンは、

海底資源 → 分離・精製 → 高純度材料 → 半導体・電子部品・磁石など

まで続いている。

🐰「南鳥島から始まって、最後はスマホやEVまで行くのね。」

巨大な一本の川みたいにつながっています。


じゃあ南鳥島が成功したら三井金属の業績は伸びる?

ここが投資家として一番気になるところ。

結論から言えば、

まだ分かりません。

南鳥島レアアースの産業化自体が、まだ実証段階です。

JAMSTECは2027年の本格採鉱試験などで得たデータをもとに、2028年3月までに経済性を含む産業化の総合評価を行う予定です。(JAMSTEC)

さらに三井金属が将来的に、

南鳥島産レアアースの分離・精製を受注するのか。

どれくらいの量になるのか。

売上や利益にどれくらい寄与するのか。

これらも現時点では分かりません。

🐰「技術がある=そのまま業績爆増、ではない。」

ここは東洋エンジや岡本硝子と同じです。


でも三井金属には「国産レアアース」以外の強みもある

三井金属を見るなら、レアアースだけで会社全体を評価するのも違います。

三井金属は機能材料、金属、モビリティ関連など幅広い事業を持つ企業で、レアマテリアルはその一部です。

つまり、

「南鳥島が成功するかどうかだけに業績が左右される企業」

ではありません。

逆に言えば、

🐰「レアアースだけで株価を見ると、三井金属そのものを見失うかも。」

ここは注意したいですね。


まろぴーが今後チェックしたいポイント🔍

三井金属について、南鳥島レアアースという視点から追いたいのはこの5つです。

① 2027年の分離・精製試験に参画する企業はどこか

ここが一番重要。

三井金属の名前が出るか注目です。

② 南鳥島産レアアース泥の分離・精製方法

既存の溶媒抽出技術がどこまで使えるのか。

③ 中重レアアースへの対応

南鳥島で確認されたジスプロシウムなどをどう精製するのか。

④ 国産レアアースのサプライチェーン構築

採鉱だけでなく、国内でどこまで精製・製品化できるのか。

⑤ 2028年3月の産業化総合評価

最終的にはやっぱり採算性。

🐰「2027年から“誰が精製するの?”がかなり重要になりそう。」

まろぴーもここは追っていきます👀✨


まとめ|三井金属は「海底から採った後」に注目したい会社

南鳥島レアアースを調べ始めたとき、どうしても注目されるのは、

「海底6,000mから本当に採れるの?」

という部分でした。

でも採鉱に成功した今、次の疑問が出てきます。

「採ったレアアースを誰が使える状態にするの?」

ここで浮かび上がってくるのが、三井金属のような企業です。

三井金属のレアマテリアル事業部は、溶媒抽出法などを使ったレアアースの分離・精製技術を持ち、精製から販売まで一貫して手掛けています。(三井金属 機能材料事業本部 公式サイト)

ただし現時点では、

三井金属が南鳥島プロジェクトに直接参画していることは確認できていません。

だから今は、

「南鳥島レアアースの直接関連企業」

というより、

「国産レアアース産業が成立した場合、その先の分離・精製工程で技術的な接点を持ち得る企業」

として見ておくのがよさそうです。

🐰「採るだけじゃ終わらない。むしろ採れたからこそ、“その次”が面白くなってきた。」

2027年はいよいよ、採鉱だけでなく分離・精製・製錬まで含めた試験へ進みます。(JAMSTEC)

誰がその工程を担うのか。

ここから国産レアアースの新しい関連企業が見えてくる可能性があります🔍✨

シリーズの最初から読む方はこちら👇

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※本記事は公開情報をもとに企業・テーマを分析したもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身でお願いいたします。

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