ポケモンのゲームが売れる。
ポケモンカードが売れる。
世界中のポケモンセンターに人が集まる。
🐣「これって全部、任天堂の利益になるの?」
まろぴーも、なんとなく**「ポケモン=任天堂」**だと思っていました。
ところが調べてみると、ポケモンを管理しているのは任天堂ではなく、株式会社ポケモンという別の会社。
さらに、ゲームフリークやクリーチャーズという会社まで登場します。
🐣「あれ?思っていたより複雑……」
では、ポケモンが世界中で売れたとき、任天堂はどこで儲かるのでしょうか。
今回は“ポケモンのお金の流れ”と、ポケモンが任天堂株にとって特別な理由を、投資家目線でやさしく整理します🌸
そもそも、ポケモンは任天堂のものじゃないの?
最初に押さえておきたいのが、株式会社ポケモンは任天堂の完全子会社ではないということです。
ポケモンのビジネスには、主に3つの会社が関わっています。
| 会社 | 主な役割 |
|---|---|
| 任天堂 | ゲーム機の開発・販売、ポケモン関連ゲームの販売など |
| ゲームフリーク | ポケットモンスターシリーズの企画・開発 |
| クリーチャーズ | ポケモンカードやゲーム開発など |
そして、この3社がポケモンというブランドを長く育てるために設立したのが、株式会社ポケモンです。
株式会社ポケモンは、ゲームだけでなく、カード、アニメ、アプリ、グッズ、イベント、ライセンスなど、ポケモンブランド全体を幅広く展開しています。株式会社ポケモン「会社情報」
🐣「ポケモンを作る会社、売る会社、ブランドを守る会社が協力しているんだね!」
任天堂は株式会社ポケモンの株式を32%保有
任天堂は、株式会社ポケモンの株式を32%保有しています。
そのため株式会社ポケモンは、任天堂の子会社ではなく、持分法適用関連会社という位置づけです。
ここで大切なのが、株式会社ポケモンの売上が、すべて任天堂の売上になるわけではないこと。
たとえばポケモンカードが世界中で1,000億円売れたとしても、その1,000億円が丸ごと任天堂の売上に加わるわけではありません。
株式会社ポケモンが最終的に生み出した利益のうち、任天堂の持分に応じた部分が、主に持分法による投資利益として任天堂の業績に反映されます。
🐣「ポケモンカードが爆売れ!」
🐣「じゃあ任天堂の売上も、そのまま爆増!」
……という単純な計算ではないのです。
それでも任天堂は、いろいろな場所で恩恵を受ける
「売上がそのまま入らないなら、任天堂への影響は小さいの?」
と思うかもしれません。
でも実際には、任天堂がポケモンから受ける恩恵はひとつではありません。
① 株式会社ポケモンの利益
まずは、株式会社ポケモンが生み出す利益です。
株式会社ポケモンには、
- ポケモンカード
- キャラクターグッズ
- アニメや映像作品
- ポケモンセンター
- スマートフォン向けアプリ
- 他社とのコラボやライセンス
など、家庭用ゲーム以外にも多くの収益源があります。
株式会社ポケモンの利益が増えれば、その一部が持分法による投資利益として任天堂にも反映されます。
ただし、任天堂の資料では株式会社ポケモンだけの利益貢献額が細かく開示されているわけではありません。
外部から「ポケモンカードで任天堂はいくら儲かったのか」を正確に計算するのは難しい、という点には注意が必要です。
② ポケモン関連ゲームの販売
次に、ポケモンのゲームそのものです。
ポケモンの新作が売れれば、ソフト販売を通じて任天堂の業績に貢献します。
任天堂の2026年3月期決算資料では、2026年2月27日と3月5日に発売されたポケモン関連タイトルが、それぞれ発売後の短期間で全世界400万本以上を販売したと紹介されています。任天堂「2026年3月期 決算説明資料」
ただし、ポケモンの本当の強さは、ソフトが売れることだけではありません。
③ Switch 2本体を買う理由になる
「新しいポケモンが出るなら、Switch 2を買おう」
こう考える人は多いはずです。
つまりポケモンは、ソフトを売るだけでなく、任天堂のゲーム機を買う理由になります。
さらに、ポケモンをきっかけにSwitch 2を購入したユーザーが、
- マリオ
- ゼルダの伝説
- どうぶつの森
- カービィ
- スプラトゥーン
- 大乱闘スマッシュブラザーズ
など、別の任天堂ソフトを買う可能性もあります。
Nintendo Switch Onlineへの加入や、追加コンテンツの購入につながるかもしれません。
🐣「ポケモンが入口になって、任天堂の世界にユーザーを連れてきてくれるんだね!」
これこそ、ポケモンが任天堂にもたらす大きな価値だと思います。
ポケモンは“ゲームが出ない年”も働いてくれる
一般的なゲーム会社は、大型タイトルの発売時期によって業績が大きく変わります。
新作が発売された年は好調でも、その翌年に反動減が起きることがあります。
でも、現在のポケモンはゲームだけに依存していません。
新作ゲームがない時期にも、カード、グッズ、アニメ、アプリ、イベント、ライセンス商品が動き続けます。
ゲームを遊んだ人がカードを買う。
カードからポケモンを知った子どもがゲームを始める。
アニメを見た子がグッズを欲しがる。
そして新作が発売されれば、またゲームへ戻ってくる。
それぞれの事業がバラバラに存在するのではなく、お互いに新しいファンを送り合う仕組みになっています。
🐣「ピカチュウ、休む暇がない……!」

親から子へ。30年近く続く強さ
『ポケットモンスター 赤・緑』が日本で発売されたのは1996年。
当時遊んでいた子どもたちは、今では親世代になっています。
そして、自分の子どもと一緒にゲームを遊び、カードを集め、ポケモンセンターへ出かけています。
親がキャラクターや世界観を知っているから、子どもにも安心して勧められる。
子どもをきっかけに、昔ポケモンを遊んでいた親が再び戻ってくることもあります。
新しいキャラクターを毎回ゼロから流行らせなくても、すでに世界中に親世代のファンがいる。
この世代を超えてファンがつながる力は、新しいIPが簡単にまねできるものではありません。
任天堂にはポケモン以外にも仲間がいる
しかも、任天堂の強さはポケモンだけではありません。
マリオ、ゼルダ、どうぶつの森、カービィ、スプラトゥーン、ピクミン、ドンキーコング……。
世界で戦えるキャラクターをいくつも抱えています。
ポケモンを目的にSwitch 2を買った人がマリオを遊び、マリオを目的に買った人がポケモンを遊ぶ。
強いIP同士が、任天堂のゲーム機の中でユーザーを送り合います。
🐣「人気者がひとりじゃない。クラス全員が強い!」
ひとつの大ヒット作品だけに依存しないことが、任天堂の大きな競争力です。
Switch 2時代もポケモンが重要になる
任天堂の2026年3月期決算では、Nintendo Switch 2の販売台数が1,986万台、対応ソフトの販売本数が4,871万本となりました。
2027年3月期は、Switch 2本体を1,650万台、対応ソフトを6,000万本販売する計画です。任天堂「2026年3月期 決算説明資料」
発売初年度に本体が一気に売れたあとは、ユーザーに継続してソフトを買ってもらう段階へ移ります。
そこで重要になるのが、ポケモンのような大型タイトルです。
ポケモンには、本編の完全新作だけでなく、
- リメイク
- Pokémon LEGENDSシリーズ
- 対戦に特化した作品
- 他ジャンルとの派生作品
- 追加コンテンツ
など、さまざまな展開があります。
Switch 2ならではの広いフィールドや美しい映像、快適な動作、オンライン機能を生かした作品が登場すれば、ソフト販売だけでなく本体普及をもう一段進める力になりそうです。
任天堂の業績は絶好調。でも少し気になるところも
2026年3月期の任天堂は、Switch 2の発売によって売上高が大きく伸びました。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1兆1,649億円 | 2兆3,130億円 | +98.6% |
| 営業利益 | 2,825億円 | 3,601億円 | +27.5% |
| 純利益 | 2,788億円 | 4,240億円 | +52.1% |
🐣「売上高がほぼ2倍!すごい!」
たしかに強い数字です。
ただし、売上高が約2倍になったのに対し、営業利益は27.5%増にとどまりました。
営業利益率も24.3%から15.6%へ低下しています。
Switch 2発売直後は、利益率の低いハードの割合が大きくなりやすいためです。
なお、任天堂はメモリ価格や関税などによる原価への影響として、2027年3月期に約1,000億円を織り込んでいます。
Switch 2にはどのメーカーのメモリが使われ、価格はどれほど上昇しているのか。AIブームとの意外な関係も、こちらの記事で詳しく調べました🐣
【関連記事】Switch 2のメモリはどこの製品?任天堂を苦しめる「約1,000億円のコスト増」を深掘り
そのため今後は、本体販売台数だけでなく、利益率の高いソフトがどれだけ売れるかが重要です。
そして、その中心を担える存在のひとつがポケモンです。
ポケモン新作発表なら、任天堂株は上がる?
投資家として気になるのは、やっぱりここです。
結論からいえば、ポケモンの新作発表=必ず任天堂株が上がるとは限りません。
株価は、発表された内容だけでなく、発表前の期待も織り込んで動きます。
事前に完全新作への期待が高まり、株価が上昇していた場合、実際の発表がリメイクや派生作品だけなら売られる可能性もあります。
反対に、ほとんど期待されていない状況で大型タイトルが発表されれば、強い買い材料になるかもしれません。
見るべきなのは、
- 完全新作か、リメイクか
- Switch 2専用タイトルか
- 発売日はいつか
- 世界販売を狙える内容か
- 本体購入のきっかけになるか
- 市場が事前にどこまで期待していたか
このあたりです。
🐣「いいニュースなのに株価が下がるの、ほんと難しい……!」
まろぴーが一番注目していること
まろぴーが注目しているのは、ポケモン単体の売上だけではありません。
一番大きいと思うのは、新しいユーザーを任天堂のゲーム機へ連れてくる力です。
ポケモンカードから入った子どもがSwitch 2を買う。
昔ゲームを遊んでいた親が、子どもと一緒に新作を始める。
ポケモンのためにSwitch 2を買った家族が、次はマリオやカービィを買う。
ポケモンは、自分で稼ぎながら任天堂のゲーム機の価値まで高めてくれます。
だから任天堂は、株式会社ポケモンの利益をすべて受け取らなくても、大きな恩恵を受けられるのです。
まとめ:ポケモンは任天堂の“最強の入口”
最後にまとめます。
- 株式会社ポケモンは任天堂の完全子会社ではない
- 任天堂は株式会社ポケモンへ32%出資している
- ポケモンの売上がすべて任天堂の売上になるわけではない
- 株式会社ポケモンの利益の一部が、持分法による投資利益として反映される
- ゲーム販売やSwitch 2本体の普及でも恩恵を受ける
- カード、アニメ、グッズ、アプリが一年中ファンを増やしてくれる
- 親から子へ、世代を超えてファンが引き継がれる
- Switch 2では利益率の高いソフト販売がさらに重要になる
ポケモンは、任天堂だけが自由にできるキャラクターではありません。
それでも、ゲームを売り、ハードを普及させ、新しいユーザーを任天堂の世界へ連れてくる力があります。
ポケモンは、任天堂にとって“最強の入口”のひとつ。
そう考えると、ポケモンの新作情報を見る目も少し変わってきます。
🐣🌸「ピカチュウが走ると、任天堂の世界に人が集まる!」
今後も新作の販売本数だけでなく、Switch 2の普及や、ほかの任天堂ソフトへの波及にも注目していきたいと思います。
※本記事は公開情報をもとにした個人の見解であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。



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