こんにちは、まろぴーです🌸
9月15日の東証グロース市場で、ひときわ大きな出来高を集めたパワーエックス(485A)。
終値は2,400円、前日比+133円、上昇率は+5.86%。出来高は約674万株、売買代金は約156億円まで膨らみました。
楽天証券のグロース市場出来高ランキングでは1位となり、個人投資家からの注目度が一気に高まっています。
グロース市場で出来高1位!?
何かすごい受注が出たのかな?🔋✨
ところが、9月15日当日に大型受注の新しいIRが発表されたわけではありません。
では、なぜこれほど買われたのでしょうか。
今回は、パワーエックスの直近の受注状況、株価上昇の理由、そして予想PER約222倍という高い評価が本当に大丈夫なのかを、まろぴーと一緒に見ていきます。
パワーエックスは何をしている会社?
パワーエックスは、大型蓄電システムやEV向け急速充電設備などを開発・製造する企業です。
主力製品の「Mega Power」は、太陽光や風力で発電した電気を蓄え、必要な時間帯に使えるようにする大型蓄電システムです。
再生可能エネルギーは、天候によって発電量が変わります。
電気が余る時間と不足する時間が生まれるため、電力を一時的に蓄える大型蓄電池の重要性が高まっています。
さらにAIデータセンターの増加によって、世界的に電力需要の拡大が予想されています。
パワーエックスは、
- 系統用大型蓄電池
- 企業・施設向け蓄電システム
- EV向け急速充電器
- 蓄電所の運用
- データセンター向け電源設備
という複数の成長テーマを持っています。
AI・再エネ・データセンター・EV!
今の人気テーマがぎゅっと詰まった会社だね🌸
パワーエックスは最近どんな受注を発表した?
9月15日当日に新しい大型受注は発表されていません。
しかし、8月以降は事業の拡大を示す発表が続いています。
8月25日:海外向け大型蓄電システムを初受注
パワーエックスは、海外市場向けとして初めて大型蓄電システムを受注したと発表しました。
これまで国内中心だった大型蓄電池事業が、海外へ広がる一歩として注目されます。
国内市場だけでなく、海外の再生可能エネルギー需要を取り込めれば、中長期の成長余地はさらに大きくなります。
8月28日:伊藤忠商事との蓄電所案件
伊藤忠商事から、東急不動産とIBeeTが出資する系統用蓄電所向けの大型蓄電システムを受注したと発表しました。
伊藤忠商事や東急不動産など、大手企業が関係するプロジェクトへの採用は、製品の信頼性を示す材料になります。
8月24日:Mega Power 2700Aが累計500台
大型蓄電システム「Mega Power 2700A」の累計生産台数が500台に到達しました。
2026年6月末時点で、今期分の生産進捗率は約60%。
上期の売上進捗率は低く見えますが、生産そのものは計画どおり進んでいると会社は説明しています。
9月1日:発電所併設型蓄電池で協業
発電所に蓄電システムを併設する取り組みについて、他社との協業に向けた覚書を締結しました。
正式受注とは異なりますが、蓄電池を販売するだけでなく、電力の運用まで事業を広げる動きとして注目できます。
直近の発表はパワーエックス公式IRで確認できます。
今日突然出た材料ではないけど、
8月から少しずつ「成長の証拠」が積み上がっていたんだね🔋
9月15日にグロース出来高1位となった理由は?
9月15日の上昇は、単独の新規受注IRによるものではありません。
複数の材料と需給が重なり、過去の好材料が一気に再評価された可能性があります。
① 9月9日から大口資金が入っている
パワーエックスの株価は、9月9日の1,825円から9月15日の2,400円まで、5営業日で約31.5%上昇しました。
特に9月9日は前日比+17%を超える急騰となり、出来高も大きく増加しました。
この日を起点に短期資金が集まり、上昇に乗ろうとする順張りの買いが続いています。
② 中東情勢とエネルギー問題
中東情勢への警戒から原油価格が上昇すると、エネルギー安全保障や再生可能エネルギーへの関心が高まります。
そこで電気を蓄えて安定供給する蓄電池関連にも、テーマ買いが広がったと考えられます。
原油高そのものがパワーエックスの利益を直接押し上げるわけではありません。
しかし、「海外エネルギーへの依存を減らしたい」という流れは、国内蓄電池への注目につながります。
③ AIデータセンターの電力不足対策
生成AIの普及によって、データセンターの消費電力が急増しています。
AI半導体だけでなく、
- 電力設備
- 送配電網
- 非常用電源
- 大型蓄電システム
にも投資資金が広がり始めています。
パワーエックスはデータセンター向け製品も展開しているため、「AIを動かすための電力関連株」として買われやすい位置にあります。
④ 高値から大きく調整していた
パワーエックスは2026年5月に上場来高値5,576円をつけましたが、その後は大幅に下落しました。
2,000円を割れる場面もあり、高値から見れば株価は半分以下まで調整しています。
高い成長期待が一度剥がれたところに受注や生産進捗が確認され、見直し買いが入ったと考えられます。
⑤ 買い戻しが上昇を加速させた可能性
出来高を伴って直近高値を突破すると、新しく買う投資家だけでなく、空売りしていた投資家の買い戻しも入りやすくなります。
9月15日の約674万株という大きな出来高は、長期投資家だけではなく、短期資金や買い戻しを巻き込んだ可能性を示しています。
新しいIR一発でドーン!ではなく、
材料の積み上げ+テーマ買い+買い戻しの合わせ技かな?🌸
予想PER222倍は高すぎない?
楽天証券に表示されているパワーエックスの予想PERは約222倍です。
一般的な成熟企業と比べれば、明らかに高い水準です。
ただし、パワーエックスは今期が本格的な黒字転換の初年度にあたります。
2026年12月期の会社予想は次のとおりです。
| 項目 | 2026年12月期会社予想 |
|---|---|
| 売上高 | 400億円 |
| 営業利益 | 20~25億円 |
| EBITDA | 25~30億円 |
| 経常利益 | 10~15億円 |
| 最終利益 | 10~15億円 |
前期まで赤字だった企業が黒字へ転換する段階なので、現在の利益を基準にするとPERは非常に高くなります。
予想最終利益10~15億円と発行済株式数から計算したEPSは、およそ8.6~12.9円。
株価2,400円で計算すると、PERは約186~279倍となり、会社予想の中央値では約220倍前後になります。
つまり、楽天証券の約222倍という表示は会社予想とおおむね一致します。
黒字転換直後ならPERは気にしなくていい?
残念ながら、そういうわけでもありません。
パワーエックスの時価総額は約2,800億円、今期売上予想は400億円です。
時価総額を売上高で割ったPSRは、およそ7倍になります。
営業利益を上限の25億円で計算しても、時価総額は営業利益の約112倍です。
現在の株価には、2026年の黒字転換だけでなく、2027年以降も売上と利益が大きく伸び続ける未来まで織り込まれていると考えられます。
PERの錯覚だけじゃなく、やっぱり期待はかなり大きい!
「高いけれど、成長できれば説明できる」という位置だね。
今の株価を維持するにはどれだけ成長が必要?
将来PERが30倍程度まで低下しても現在の時価総額を維持するには、単純計算で90億円前後の最終利益が必要です。
今期予想の10~15億円と比べると、約6~9倍の利益規模です。
高成長中はPER50倍や100倍で評価される可能性もあるため、すぐに90億円が必要という意味ではありません。
それでも現在の株価を正当化するには、
- 売上高400億円を達成する
- 営業黒字化を実現する
- 翌期以降も大幅な増収増益を続ける
- 生産量の拡大とともに利益率を改善する
- 海外受注を継続的に獲得する
といった条件が必要です。
売上進捗率が低いのは大丈夫?
2026年12月期上期の売上高は約69億円。
通期予想400億円に対する進捗率は約17%しかありません。
あれっ、半分終わったのに17%!?
これはちょっと心配になる数字…🐣💦
ただし、パワーエックスは大型蓄電システムを納入し、顧客の検収が終わった段階で売上の大部分を計上します。
顧客が利用する補助金や工事のスケジュールにより、納入・検収が下期へ集中する事業モデルです。
会社は大型蓄電システムの生産進捗率が約60%まで進んでいるとして、売上予想を380億円から400億円へ引き上げました。
したがって、現時点では売上進捗率だけで計画未達と判断する段階ではありません。
ただし、生産できていても、設置・系統接続・検収が遅れれば売上は翌期へずれます。
次の決算では、下期に予定されていた案件が本当に売上へ変わったかが最大の焦点になります。
チャートはさらに上を目指せる?
5月高値から大幅に調整した後、足元では出来高を伴って株価が切り返しています。
9月9日からの上昇で短期的な流れは明確に上向き、9月15日にはグロース市場で最大級の出来高を集めました。
出来高を伴う上昇は、投資家の注目が戻ってきたサインです。
直近高値を突破して定着できれば、さらに上を試す展開も考えられます。
一方、5営業日で約31%上昇しているため、短期的には過熱感も出ています。
高PERのグロース株は、買いが続く間はPERを無視して上昇しますが、勢いが止まると値幅の大きな調整が起こりやすい特徴があります。
上向きロケットに見えるけど、追いかけすぎには注意だね🚀
今後の注意点
① 受注が売上へ変わるか
受注を発表しても、すぐにすべてが売上になるわけではありません。
納入、設置、系統接続、検収まで進んで、初めて業績へ本格的に反映されます。
② 売上と一緒に利益率も伸びるか
大型案件が増えても、部材価格、工事費、輸送費が上昇すれば利益は残りません。
売上高だけでなく、売上総利益率と営業利益率の改善が必要です。
③ 為替と海外調達
主要部材である電池モジュールは海外調達への依存度が高く、円安や原材料価格の上昇がコストを押し上げる可能性があります。
④ 工場増設と資金負担
岡山の製造ライン増設や北海道苫小牧市の新工場は、生産能力の拡大につながります。
一方、設備投資によって借入や資金需要も増えるため、キャッシュフローや追加の資金調達にも注意が必要です。
次の決算で確認したい5項目
- 下期の納入・検収が計画どおり進んだか
- 売上高400億円を達成できそうか
- 営業利益20~25億円を確保できるか
- 売上総利益率が改善しているか
- 2027年以降に計上される受注が積み上がっているか
売上だけを達成して利益が伸びなければ、PER222倍という評価を維持するのは難しくなります。
反対に、売上と利益の両方が会社計画を上回れば、「期待先行の高PER株」から「業績が追いついてくる成長株」へ評価が変わる可能性があります。
まろぴーのまとめ🌸
9月15日のパワーエックスは、新しい大型受注IRが出ていないにもかかわらず、東証グロース市場で最大級の出来高を集めて上昇しました。
背景には、
- 8月から続く大型受注
- 海外市場への進出
- 生産500台到達
- 売上予想400億円への上方修正
- AIデータセンターの電力需要
- エネルギー安全保障への関心
- 高値からの大幅調整後の買い戻し
があると考えられます。
予想PER約222倍は、黒字転換直後で利益が小さいため高く見えやすい面があります。
それでもPSRは約7倍あり、現在の株価が2027年以降の成長までかなり織り込んでいることは間違いありません。
結論は、
「株価上昇には理由がある。でも、今後は受注の数より、それが売上と利益に変わるかが重要」
です。
チャートは上を目指せそうな形ですが、5営業日で約31%上昇しており、短期的な過熱にも注意が必要です。
蓄電池の成長ストーリーはとっても魅力的!
でも、出来高1位の熱気だけで飛び乗らず、次は利益の充電具合も確認しようね🔋🌸
※株価・出来高などは2026年9月15日終値時点です。本記事は公開情報をもとにした情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。



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